●メンズギャラリー福田のクールビズ考
「だらしなくないクールビズを提案すること」は、メンズギャラリー福田が常々思ってきたテーマです。私が銀行へ行った時の話です。行員の男性がノーネクタイのワイシャツ姿で出てきたことがあります。その人は苦笑しながら、「上司から“クールビズでいいです”と命じられましたが、この姿ですとお客様に失礼ではないか心配です」と言いました。 「クールビズは涼しいけどだらしなく見える」、「ネクタイとスーツは着用したいけど、酷暑には勝てない」といった悩みを皆さん抱えているのでしょう。夏服でお困りの方々に格好良く夏を過ごして欲しい、というのが私の願いです。
店主の私も愛用している亜熱帯という生地を使用したサマースーツです(右は五年前、左は今年新調)。
普通のスーツと遜色ない見栄えですが、優れた通気性により涼しいの一言。
以下は、私流の提案です。少しでも皆さんの参考になればと思います。
●メンズギャラリー流クールビズACT.1
「オーダーワイシャツを盛夏用コットン・ボイル生地で」
コットン・ボイル生地とは、綿でできた、糸と糸との間が透けるほど目が粗く、軽くて薄い平織物です。目が粗いのがポイントで、通常のワイシャツよりきちんと熱を逃がしてくれます。見た目は通常のワイシャツと変わりないのに、その軽さと涼しさに驚かれるお客様も多いです。欠点としては、冬は恐ろしく寒くて着ていられないことです。裏を返せば、それだけ涼しいということです。これは別にオーダーでなくとも「綿で、ボイル生地のワイシャツはありますか?」と聞けば、店員が探してくれるでしょう。
●メンズギャラリー流クールビズACT.2
「清涼スーツを着用する」
別のページで紹介していますが、国産生地メーカー・ダイドーMILLIONTEX-Z社の清涼サマースーツ「亜熱帯」(2009年の亜熱帯特集はこちら)生地で御仕立てしたサマースーツの涼しさは抜群です。「どうしても海外ブランドで作りたい」というお客様には、舶来メーカーで清涼性の高い生地を用意いたします。
●メンズギャラリー流クールビズACT.3(少々オカルト)
「ネクタイで熱を防ぐ〜やはりキリッとネクタイは締めてほしい」
クールビズ=ノーネクタイというのが通説ですが、当店の考えは違います。以下は私の体験であり、科学的根拠はありません。ですが、「ネクタイで外気をシャットアウトする」効果はあると思います。私は40年以上、開店から閉店までワイシャツにネクタイを締めて仕事をしています。これは真夏でも同じですし、それほど汗もかきません。
しかし、休日の日に半袖ポロシャツで外出すると、額から首筋にかけて大汗をかきます。ネクタイを締めているのに汗をかかない原因は、身体の中の熱は夏用ワイシャツとスーツの効果で放熱され、首に巻いたネクタイが外気の熱を衣服の中に入れないようにしているからではないだろうか、と思っています。
真夏を「スーツで決めたまま」乗り切る方法を今後も掲載していきます。
※本稿はあくまで、店主の私の主張です。お客様にネクタイの着用を強制したり、盛夏用サマースーツ・ワイシャツを押し売りすることは決していたしません。
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